2023年9月17日日曜日

「ロバのスーコと旅をする」/「歩き旅の愉しみ」

 




歩くの嫌いなので
「愉しみ」が見晴るかす地平線まで
満ちてそこにあるんだろうことはわかる。
気がする。





2023年9月16日土曜日

Peace Piece

 



5種類のイチジク

神田淡路町のワテラス前の広場に
マルシェが出ていて
ひとパック1,000円。
手前の黒イチジクが濃厚。




ワテラスにあるカフェ104.5で流れてきた
ピアノの音に反応する。


話の途中で
「あ、これ!(なんだっけ?)」
と友人に助けを求める。
2回目だ。

そうだった、前回来た時も
はっと耳奪われて尋ねたんだった。

BLUE NOTEプロデュースの店なので
ずっとジャズが流れてるんだけど
どの曲も聴いてるようで聴こえてなくて
完全に背景に沈んでいるんだけれど
このピアノの音だけは
鼓膜から飛び込んで音の記憶を掘りおこす。

知ってる曲のせいでもあるんだけど
(でも曲名覚えない)
この演奏が
最初の1音から至高の領域を奏でてるから
なのだろうと思う。
こんなに音数少ないのにね。

最後の1音が空気に溶けてゆくところまで
大好き。


そして私の耳は
がピアノの余韻に被って鳴りだすを待ってしまう。
(けど鳴らない。そして会話に戻る)



2023年9月14日木曜日

ふたりぶん







2019年のオハラ・ブレイクで
SIONというひとの声を聴いた。

しゃがれた渋い声で。
その時は市子ちゃんのステージから
バンクロへ移動の途中だったので
ちょっとだけ足を止めて演ってた曲の
半分を聴いただけだったけど
なんとなく記憶には残ってて。

あとでネットで探してみたけど
1曲2曲聴いてそれきりになってた。
しゃがれ声、好きなんだけど
ずっと聴いてるとフラストレーションがたまる。


キュウちゃんがいま
SIONのバンドにサポートではいってて。
そこから関連で彼の
「SORRY BABY」という曲を聴く。

これは福山雅治がCoverしていて
一緒に歌ってる動画があった。



これを聴いて
なんでチバユウスケの声に惹かれるのか
わかった気がした。

このふたりぶんの声なんだよね。
チバの声は。


福山のよく伸びる声は
心地良くて好きだし
随分前、彼の声に慰められてた時もあった。
「初恋」歌ってた頃かな。

SIONのしゃがれた声に
福山の伸びやかさを足して
2で割らない。

それがチバユウスケの声。






贅沢な声。





2023年9月8日金曜日

鎮まる夏/蛇の夢




土砂降りだった雨が
午後には上がる。

千葉や北関東では雨が降り続いていたけれど
東京の上空は
ぽかっと穴が開いたように
雲が消えていた。

大雨で夏が鎮まったような。
ひさしぶりにエアコンを止めて過ごす午後。
カラダがとても楽だ。








夢を見た。

大理石の床のダイニングに
素足で立っていると
ちいさな緑色の蛇がきて
左足の甲の上に乗る。

床が冷たいんだね。
そこにいていいよ。
可愛い。
でも動けないなぁ、と思う。

ちいさな舌でちろちろと舐められる。



目覚めて、嫌な感情がまったくなかったので
悪い夢ではないと思う。

健康面の回復と
暖かな感情の訪れ
創造力の充実

うん、穏やかに良い状況。







 

2023年9月5日火曜日

「追燈」






9月1日、東京大震災の日にネットに上がってきた。
読んだ。食道になにか詰まったような気分。
100年前になにが起きたのか。なにを、どんなことをしたのか。日本人が。
薄っすら知っていた。そう、薄っすら。ちゃんと知ろうとしてこなかった。
怖くて。

世田谷の土地勘のある場所でも虐殺が起こっていたこともSNSで知る。
慰霊碑が建てられているのだけれど、“慰霊”の内容と、近隣に住むひとびとの“語り”に、なにかが身体の中をひゅぅと抜けてゆく空恐ろしさがあって。。

隣の佐藤さんの爺さんが自分の祖父が、人殺しだとは考えたくなくて、語りはひそひそ声になり沈黙になる。それは、わかる、んだ。私も、咎められるのを恐れている。だから薄っすら以上には知ろうとしてこなかった。知らずにいることが潔白の証であるかのように思えるから。日本の、多くの人がそれなんだと思う。

だけど朝鮮人虐殺の追悼式の会場を取り巻いてヘイトスピーチする日本人を見てると恐怖がこみ上げてくる。災害時に、混乱に乗じて襲ってくるのは外国籍のひとたちじゃない、そこでおぞましい言葉を投げつける日本人たちだってよくわかる。私は、あなたたちが怖ろしい。
なぜ日本では、こんな明らかなヘイトすら違法行為として問答無用で裁けないのだろう。





100年前に東京で日本人がやったことは、80年前に中国大陸で日本軍がやったこととおんなじで、そのどっちも“なかったこと”にしたい。政府が「資料がない」と嘯くのも、私が知らずに済むならと思うのも同じことかもしれない。

なんで70年前に、まともな謝罪を行わなかったんだろう。なんで毎年毎年、なかったと言い張るの。おかげで(祖父の世代のせいにする)孫の代の私たちも顔を上げて近隣諸国の友人の目を見られない。どう謝ればいいかわからない。

ドイツの戦後教育を受けたひとびとが
「戦時下の犯罪行為に私は関わってはいなかったけれど、それでも私には二度と繰り返さないようにする責任がある」
そう顔を上げてはっきりと清々と言えることが羨ましい。

日本人には、差別者と後ろめたい人々しかいない。









メモ:



2023年9月2日土曜日

「チェスの話」

 



シュテファン・ツヴァイク
1881年ウィーン生まれ。

第一世界大戦から第二次世界大戦の間の
インフレと政情不安定な時代を生きたユダヤ人作家。
1942年没。






「バビロン・ベルリン」や「襲撃」に続いて、戦争の時代の空気を反映した作品を続けて観たり読んだりしているけど、テーマを持って選んでるわけじゃない。たまたま。


ツヴァイクは名前だけは知ってたけど、“昔の作家”括りで読まずにいた。
いま公開中なのかな「ナチスに仕掛けたチェスゲーム」という映画。
原作が「チェスの話」と知って、映画タイトル(日本版の、だけど)に違和感あって読んでみた。なにが手に取るきっかけになるかわかんないわね。面白い。自分が、ね。


1942年に書かれた「チェスの話」が、「ナチスに仕掛けた」というようなエンターティメントになりやすい復讐劇的な話だとは思えなかったので。
原作は、ナチスの人道への犯罪行為と、それを生きのびた主人公の精神の闘いと崩壊の話だった。ナチスに仕掛けたりはしていない。ひとりの人間を壊してゆく戦争というものを静かに伝えているだけだ。


一緒に収録されている3篇も良かった。

「目に見えないコレクション」
「書痴メンデル」
「不安」

“読みやすい”とか“良くできた”という言い方って、ちょっと低く観た評価の言葉っぽいけど、そうじゃなくて。ひさしぶりに小説らしい小説を読んだなぁと思った。





ツヴァイクが「チェスの話」を書いた背景は映画「ナチスに仕掛けたチェスゲーム」の公式が分かりやすい。



     *





1881年生まれー1942年没のツヴァイクの人生は戦争ばかりだと気づいた。

第一次世界大戦:1914ー1918

第二次世界大戦:1939-1945

ふたつの大戦の間もオーストリアには安住できずスイスに住んだり、イギリスに亡命したり、ブラジルに渡ったり。


そして。第一次世界大戦で日本はどうしたんだっけ?と今更のように思う。
第一次世界大戦の連合国に「大日本帝国」名を連ねてるんだもんね。
やばい、ほんとに歴史知らない。…ってことを知る。
……が、wiki「第一次世界大戦下の日本」読んでもイマイチなにしてたんだかわからん💦


2023年8月31日木曜日

Conan Lee Gray

 




ここしばらく
繰り返しくりかえし聴いてる曲。

声、甘すぎるかな?
でも、いま、とても好き。
メロディも鳴ってる音も。






この曲を教えてもらったのは冬で
それから結構聴いてたのに
深堀してなくて。
なぜか昨日ふと
歌詞やアーティストを検索してみて。

曲調から
メロウなラブソングなんだろうとは
思ったけど
ジェンダーレスなコナン・グレイのことを知って
歌われてる関係性を知って
せつなさが増したかな。





日系アメリカ人だけど
アイルランド人の骨格のせいか
英語発音者だからか
声が空気を抱くような発語が良い。
日本語話者には滅多にいない気がする。

喉を締めて
口蓋の奥にまあるい空間を湛えて
発音するような?

24歳。
これからまだ歌声は変わってゆくんだろうけど。
甘い歌唱の割に
スレてない清潔な声色が
遠い遠い日々を呼び覚まされて良い。