2022年6月5日日曜日

シャクヤク

 






芍薬を一輪買う。


 *


牡丹は、一気に、そして豪快に散る。

芍薬は、最後までしがみつきながら、少しずつ散る。


芍薬の散るのを見たいと思った。


 *






芍薬を咲かすために、ということでメモをもらった。


余分な蜜を拭き取るとか、つぼみをほぐすとか。エロティックすぎないか?

立てば芍薬、座れば牡丹……うーん、さすが妍を競う豪奢な花の筆頭。お手入れ。必要なのね、切り花なのに。なんというか後宮感?花街感?堅気の花じゃない感がすごい(笑)




 *


6月1日 午後5時






6月1日 夜




6月2日 朝


愛らしいまあるい蕾が、刻々とほどけてゆくのはドキドキするものがある。翌朝のほころぶ姿はさぞかしベッピンさんになるやろなぁ(なぜかなんちゃって京ことば 笑)と思わせるウブな艶やかさだし。


しかし、植物というより動物っぽいんだけど?





6月5日


3日に満開になってから今日。
ぶわっと開いて、そのまま微動だにしない。
両掌で包むくらいの大きさで、オブジェ化している。
わしゃわしゃっと撫でても散る気配なく。
大きな花びらは触れるとひんやりして。
この花びら敷き詰めてシーツにしたら夏の夜に気持良さそう。などと。
エロティックだ。




最後までしがみつきながら、少しずつ散るというのを見たいと思って連れ帰ったのだけど、しぶとい。さすがだ。コワい。



 *

散るのを待っている。



シャクヤク:ユキノシタ目ボタン科


3 件のコメント:

  1. 私も芍薬大好きなんだけど。そうだった、そうだった。最期がそうなるんだった。忘れてた。

    たくましく艶っぽい老婆みたいでいーねー。ふふ。

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  2. アメリカやラテンの国々にはたくましく艶っぽいお婆ちゃんいるねぇ。贅沢なお肉をスリップドレスに包んで皺もシミも隠さずメイクもアクセサリも盛ってる満艦飾マダム。日本人ではいまいち決まらないけど、カッコいいよねぇ。
    園芸品種のシャクヤクは西洋人だね。日本人は一重の山芍薬かな。

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    1. そうそう、そういう老婆になりたいんだよなーw 

      最近、派手なトップスを、今じゃなくて数年後に着れる様でいたいなぁ、なーんて思うことがあるのだ。ふふふ。

      (ごめん、コメント重複してたみたい、ひとつ削除してくだされ)

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