ニール・ヤングの昔の曲を聴いていたら
ああ、これ聴きながら夜の街をほっつき歩きたいなぁ、と
なんともダルイ衝動に駆られて
もうお風呂入っちゃって
寝るだけって体勢でベッドに転がってたんだけど
午後11時をまわったとこだったけど
芝公園から3分ほどのホテルにいて
いま出ればまだ東京タワーは点灯してるな
どうしよう
馬鹿みたいだよな
この一曲聴くためにこんな夜中に出ていくなんて
一昨日、夜に友達と話しながら歩いてて
縁石につまずいて転びそうになって
「年寄り、夜中に外歩いちゃダメ」
なんて話してたのに
衝動に従うかオトナの判断をするか
なんて逡巡するのもどうかと思うくらい
どうでもいいような馬鹿みたいな想いなんだけど
そもそも自宅に居たら
郊外の住宅街を夜歩くために出ていくなんて
もっと馬鹿げてるし
つまりは
今夜ここにいることが酔狂そのものなんだから
もひとつ馬鹿々々しいことプラスするくらい
したほうが良い
まあ、着替えるのが面倒臭いってのが
ただひとつのハードルなわけだけど
幸運にも季節は真冬
寝巻の上にジーンズ履いて
コート羽織ればいいだけじゃん
*
思いだした
夜を歩くのが好きだった
夜更かしでもなく夜遊びでもなく
夜を静かに生きてる感覚、ずっと好きだった
オトナになると
やらなくなること、いっぱいある
衝動のそのほとんどは
一瞬の火花のようなもので
そこからどこへも燃え広がらないってわかってしまったから
くだらないことはしないの
オトナだから
だから
くだらないことしたらいいじゃん
今夜はそういう夜だよ
ニール・ヤングの声を聴きながら歩いた
人通りの途絶えた日比谷通り
暗く沈むクスノキの並木道
夜空とビルの灰色のグラデーション
消灯30分まえの東京タワー
東京の夜は
あんがい清潔だな

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