2014年。サントリーホール。
この日、坂本龍一もすこし若かったし
デビット・ボウイもまだ生きてたんだよな、と思ったり。
遅い朝に、ネット巡回してたら
上映してるのに気が付いて。
上映時間を観たら12:10からで、この時間の上映は今日だけで
ちょっと迷ったけど、まだ十分間に合うかなと
支度して出かけた。
新宿の109シネマズプレミアム。
去年の夏前かな、『Opus』の上映が始まった時は
映画に4,500円かぁと、気になりながら見送ったんだけど。
最近階下の部屋でスピーカから流して音楽聞くようになったら
どんどん大きな良い音への渇望が嵩じてきて。
オーケストラなら音響の良いとこで聴きたいよね、
ゆったりシートでくつろいで聴けるなら良いな、
坂本さんがこだわって監修したシアターだし、
などなど、4,500円が気にならなかった。
こういうのも不思議よね。
同じ条件同じ値段なのに。
このソファチェア一脚、階下に欲しいわ。
これにオットマン付けたら完璧。
*
そして
自宅のスピーカーでは再現できない質量で
イヤホンでは聴けない音圧で
聴けてとても良かった。
ラストエンペラーや
戦場のメリークリスマスの音を
オーケストラが響かせる瞬間は鳥肌が立つ。
それと。なんだろう。
いまはもういないひと、の
そこにいた日の記録がなぜこんなに胸に迫るのかなと思う。
坂本龍一の曲はとても好きだし
よく聴くけれど
坂本さんというひとに沸き立つ感情があるわけではない。
なのにとても慕わしい気持が湧いてくる。
美しい和音に刺激されて涙がでる。
坂本龍一の作った音楽と、それに紐づく物語に涙が応える。
これは感動というのでしょう。
たぶん物語がないと感動しない。私は、ね。
物語は、30年前には存在しなかった。
歳をとって、自分の中の物語が
今日、坂本龍一の音楽と交じり合って心が動く。
歳をとったこと、年月生きてきたこと
それを、良かったんだな、と思える。
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