2025年3月19日水曜日

『Ryuichi Sakamoto | Playing the Orchestra 2014』

 



2014年。サントリーホール。
この日、坂本龍一もすこし若かったし
デビット・ボウイもまだ生きてたんだよな、と思ったり。




遅い朝に、ネット巡回してたら
上映してるのに気が付いて。
上映時間を観たら12:10からで、この時間の上映は今日だけで
ちょっと迷ったけど、まだ十分間に合うかなと
支度して出かけた。

新宿の109シネマズプレミアム。
去年の夏前かな、『Opus』の上映が始まった時は
映画に4,500円かぁと、気になりながら見送ったんだけど。
最近階下の部屋でスピーカから流して音楽聞くようになったら
どんどん大きな良い音への渇望が嵩じてきて。
オーケストラなら音響の良いとこで聴きたいよね、
ゆったりシートでくつろいで聴けるなら良いな、
坂本さんがこだわって監修したシアターだし、
などなど、4,500円が気にならなかった。

こういうのも不思議よね。
同じ条件同じ値段なのに。




このソファチェア一脚、階下に欲しいわ。
これにオットマン付けたら完璧。





そして
自宅のスピーカーでは再現できない質量で
イヤホンでは聴けない音圧で
聴けてとても良かった。

ラストエンペラーや
戦場のメリークリスマスの音を
オーケストラが響かせる瞬間は鳥肌が立つ。



それと。なんだろう。
いまはもういないひと、の
そこにいた日の記録がなぜこんなに胸に迫るのかなと思う。
坂本龍一の曲はとても好きだし
よく聴くけれど
坂本さんというひとに沸き立つ感情があるわけではない。
なのにとても慕わしい気持が湧いてくる。
美しい和音に刺激されて涙がでる。
坂本龍一の作った音楽と、それに紐づく物語に涙が応える。
これは感動というのでしょう。

たぶん物語がないと感動しない。私は、ね。
物語は、30年前には存在しなかった。
歳をとって、自分の中の物語が
今日、坂本龍一の音楽と交じり合って心が動く。
歳をとったこと、年月生きてきたこと
それを、良かったんだな、と思える。



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