2022年7月24日日曜日

さようなら






中南米人と思しき男性がふたり、私を訪ねてきた。
笑顔で話す左の人を、私は知っている。
手に持っていた小包を彼に手渡す。
ふたりは喜んで、お礼と暇の挨拶らしき言葉を口にしながら帰ってゆく。
私は、なんて言葉を返そうかちょっと考えて

またね

と言って背中に手を振った。
もう会わないのはわかっていて。




 *


さようなら


と、ちゃんと言葉にして誰かと別れたのが
いつが最後だったか、思い出せない。







 

プラタナスとニンジンボク





プラタナスの脱皮。

こんなにパコンと剥がれるんだ!

夏は樹も成長する。





庭のセイヨウニンジンボクがどんどん開花してきて。

小石川のはどんなだろう?とそわそわ。

休日に行こうと思うと大雨だったり炎天だったり。

10日。ほどよい薄曇りでこの日を逃すといついけるか。

チバのライヴの前に寄ってみる。




ぜんぜん咲いていない。

穂先にツボミはたくさんついているけれど

まだまだ固い。

とは言っても、咲きだすとあっという間なんだよなぁ。


この横に枝の張り出した樹形、大好き。

円蓋形というらしい。


これに紫の花がたくさんついてる姿を想像する。

見たい、見たい、見たい。

まだ間に合うかな。




薄曇りとはいっても陽射しはなかなかで

駅から小石川までの10分は日傘に隠れるように歩いたけど

植物園の坂を上がって雑木林に入ってしまえば

緑の風が天国。






この雑木林で暮らしたい。





プラタナス

葉の形も良い。実も面白い造形。

樹皮の模様は、最初の迷彩デザインのアイデアとなったらしい。


セイヨウニンジンボク

小石川の写真の樹はタイワンニンジンボク。

花穂がうちのに比べて小ぶりだったけど

種類がちがうから?

まだ充実してないだけ?

樹齢が違うから?






2022年7月21日木曜日

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」




 


面白かった~💛楽しんだ!💗



   ここには伝統的なSFのファンが愛するあらゆるものがある。 

                          ジョージ・R・R・マーティン

 




「わぉ」とか言っちゃうしミッションの重さに比して軽いキャラだな、とか
「ここはどこ?私は誰?」状態で目覚めて死体ふたつ発見してパニくらないってタフだな、とか
目覚めた後のフォローアップくらい用意しといてやれよ地球、とか
記憶の回復もなしでひとり宇宙飛行士とかリスク高すぎだろ、とか
急拵えの宇宙船でよく恒星間旅行できたな、とか
一介の理科教諭が実は天才とかアメリカ・エンタメあるあるだな、とか
打ち上げ前日に拉致するように宇宙船に放りこまれるってすごいなおい、とか
アストロファージ実用化早すぎ、とか
南極の氷棚割るとか簡単にやっちゃっていいのかおい、とか
え、未知との遭遇ですか「うっそだろう!」とか



ちいさく突っ込みながら、ライランド・グレースの冒険に引き込まれてた。
そもそも斜め読みですっ飛ばしてる物理・数学・化学などなどなどの記述の正誤は突っ込む術がないしね。
勇気凛々のマッチョじゃなく、抑えきれない好奇心を原動力に進んでいく臆病だけどどこか楽天的な30過ぎの少年の諦めない冒険は楽しい。そして唯一無二のバディとの出会い。愛は地球を救う?!(笑)





世の中もう禄でもない話ばかりで。
続けて読んでた本もシリアスなものが多くて。
ちょっと気分を変えたいなーと思って。
ミステリかなぁ、SFかなぁ、あ、そうだこういう時ははにゃ。さんのお薦めだよね。
というわけで大当たり!



  *



ライランド・グレースが惑星を救うために悪戦苦闘するメインストーリーはもちろん面白かったけど、ストラットが語った人類の歴史のことが心に残ったな。

産業革命が起こるまでの5万年間、人類は、食料を手に入れるためだけに生きてきた、ということ。

食料。生きるためには食べなきゃいけない。そして地球の危機に、人類の半分が迎えるその死がどれほど過酷で悲惨なものになるか。35億人が眠るように蠟燭の火が消えるようにいなくなるわけじゃない。怖いよね。
物語の世界からリアル世界に戻って考えてしまう。私は人類の叡智なんて信じられない。
リアルな人類はヘイル・メアリーを飛ばすというプロジェクトさえ立ち上げられそうもないし。

エリディアンの世界の知性的なありようが羨ましいなと思う。
フィクションだけどさ。そんな世界が、知性が銀河のどこかにあるといいな。








2022年7月19日火曜日

豊洲Pit 20220710





ハルキ君のベースが鳴る。キュウちゃんのドラムがリズムを刻む。

ボトルシップにカモメ…

最初の最初の ボトル だけでチバの声に圧倒される。

この声が聴きたかった。  <息もできない>




チバのギター。そしてドラムに合わせて手拍子が沸く。

この曲もすっかり馴染んだなぁと思う。

夏になったらかき氷…

もう3度目の夏だ。  <オルゴール>




Onマイク ひさしぶりだね、東京。
Offマイク  ……あれ、そうでもねーか…?


着地点のないチバのMCを軽くいなしてハルキ君がリフを刻む。

ドラム、そしてフジケンのギターが鳴る直前のチバのシャウト。

いきなりのフレア。

はあぁぁぁ、いったいなんなんだろうこの声は。  <月光>




未完成の美学があって 言ってくれたお前だけが…

歌いだしと歌い終わりの詞。

強めのアウトロの途中で

足りないからこそ美しい…

すこし落とした声が楽器の奥から響いてくるエコーのように聴こえてきた。

ひとはこれを“間違った”という。

そして多分それが正しい。のかもしれない。

いやそんなこともない。

この日、彼はそこをもう一度歌いたかった。

言葉が洩れてしまう、そんな日だってある。

いいんだ、彼の詞なんだから。ライヴの醍醐味。  <ある朝>




間奏の途中。

チバが放ったピックがちいさな放物線を描く。  <ブラックバードカタルシス>




こういうリーディング寄りの曲はライヴがいい。

バンクロの<ピース>なんかもそうだけど。

チバの饒舌な肉声。  <ギムレット>





夏の豊洲ということで、“いつかのサマーナイト”を思い出すねぇ、、と。

伝説と化しているミッシェルのフジロックの話をそのひと言だけ。

四半世紀も前、ミッシェルも、チバも、フジロックも全く知らなかったのに。

チバのMCについてゆけちゃうし、映像浮かんじゃうって。

どんだけチバのお勉強してんだか。  <サマーナイト>















息もできない

ヒマワリ

オルゴール

月光

ある朝

ヘッドライト

ブラックバードカタルシス

ギムレット


en

サマーナイト

Oh! Baby!




2022年7月18日月曜日

Happy The Birthday

 




豊洲Pitのエントランスにカッコイイ花姿があった。
鉄骨とモルタルの無機質な建物にも似合っていて、でも熱量のある存在感で。


見た瞬間、チバユウスケっぽい、と思った。


Happy Biryhdayのカードがついていた。7月10日はチバの誕生日だ。
誰が贈った花なんだろう。誰がオーダーしたにしろ、誰がアレンジ手がけたにしろ、チバのイメージを良く表現してるなぁと思った。


何日かしてインスタにこの花のことがあがっていた。
チバのファンの花屋さんが、自分で自分にオーダーして贈った花だった。

チバが好きだと言っていたユリやダリアと、滴るような濃紅のイメージ。

こんな愛の現し方もできるんだなとすこし羨ましく思った。







花:ダリア・ユリ・グズマニア・アンスリューム
葉:アカシア・ドラセナ




2022年7月12日火曜日

あの頃でさえまだ希望を感じてたんだ。







Ikuo Gonoï@gonoi

今回の護憲野党惨敗の原因のひとつは、護憲野党の一部指導者層が、野党共闘に対するディスりに耐えられず、6年前学生たちが知恵を結集して作り上げた野党共闘という必勝の方程式を維持する胆力がなかったこと。まんまと改憲勢力と一部メディアによる分断の誘導に乗ってしまいました。本当に愚かです。



野党は共闘! 

ウシ君のコールにあわせて声をあげてた2016年。
土壇場、正念場と思い詰めていたけれど、それでもまだ希望を持ってたんだな。
無能なオトナたちは、SEALDs の作ってくれた流れを枯らしてしまったよね。





衆院選での連合の話と枝野辞任で立憲は色褪せたを通り越して朽ちたって感じだったし、当然の結果かな。と思われてしまうザンネンさよ。
どこかで出してた獲得議席予想を見たけど、ほぼ予想通りの結果だった。こうなることは決まっていた、、、ムナシイ。

投票の二日前に事件があって、香典票が増えるんじゃないかって思われたけど、結果ほとんど影響なかった。有権者が冷静、、、とかではまったくなくて、彼の人はほんとにたいして相手にされてなかったんだな。アワレだけど。そんなひとに何年も何年も好いようにされてたなんてミジメだ。

 

事件のあと、統一教会との関係が取沙汰されてるけど。統一教会、日本会議、創価学会どっぷりの政権与党って…。


中沢けい@kei_nakazawa 
右傾化じゃなくってカルト化だったんだ。納得した。



 はぁぁぁ。。話して分かる相手じゃない感に絶望する。

もう、国会前のスタンディングなんて怖くて行けない日が来る。



  *

アベさんに対する銃撃について思うこと  小出 裕章





2022年7月9日土曜日

VOTE 20220708






期日前投票へ行ってきた。


仕事中に、冗談交じりの言い方で「撃たれた」というニュースを話題にしているひとがいて、事件を知る。
ホントに起きたのだとわかっても、彼の人を心配する感情は1ミリも動かず、最初に思ったのは「選挙中にやめてー」ということだった。
ほんとうにこれでこの参院選は終わったと思ったし、たぶん、終わる。





    春🌱🏳️‍⚧️🏳️‍🌈🌿@tiharu4happy
■■■■のこと大嫌いで大嫌いで、心底嫌いな人たちみんな今日、とりわけ恐ろしく無力感に苛まれるような、脱力するような、虚しい気持ちになっているのではないか。
私はそうです。


 

私もそうだ。
いったいぜんたい、なんなんだ。




ウエノヨシノリ@900dohc

冥福を祈る気持ちにはならない。当然、喜ぶわけもない。ただただ鳩尾の辺りに重い石が乗っているような感覚。

■■■■の追悼の表明も必要ない。今できるのは、この暴力行為を徹底的に許さないという表明だけだ。

ここに起因し生まれる多くの熱狂には、まず乗らない。意識するんだ。熱狂に乗らない選択




彼の人を、被害者で終わらせたくなんかなかった。
生きて法廷に立たせすべてを明らかにし断罪されることを望んでいた。
法を犯したものとして、加害者として断罪したかった。


選挙の投票日に彼の人の特番が予定されているらしい。
想像するだけで気分が悪い。


死んだらみな仏さま。
死者を鞭打つな。


生きて鞭打たれるべきだった人の罪は死んでも消えない。
容赦なく鞭打つべきだ。


胃が消化できない異物でいっぱいになってるような不快感。
あんな最期を見せられてさえ、悼む気持が毛の先ほども湧いてこないことにもイヤ気がさしている。
死んでまでこんな思いをさせるって、ほんとうにヌエだ。





小日向まるこ / Marco Kohinata@MARU_CO_415





引用Tweetにある名前を■■■■にしました。
検索回避とかではなく自分の日記にその名を記したくないから。



2022年7月1日金曜日

夏のはじまりの花






鎌倉に別宅を構える作家の家。
と言ってみる玄関窓からの眺め。我ながら切り取りが上手い。

たくさん咲いてくれた紫陽花も、ここ数日の酷暑で花萼がちりちりになってきたので、いつもより早いけれど切り詰めた。
夏の私はいつも水遣り奴隷になるのだけれど、今年は6月終わりから。
朝、目覚めたらカーテンを開けるついでにベランダに出て鉢植えに水を遣る。
ベランダには庭から10mのホースをあげているのだけれど、夏はホースの中で水が加熱されてしまいうっかり鉢に向けてしまうと植物を傷めてしまう。30秒くらいは掌で温度を確かめながら鉢のないところで放水。梅雨明けてからは、手で触れないくらいになっている。太陽、恐るべし。
階下に降りて歯を磨いて顔洗ったら、ヤカンを火にかけて庭へ。庭にある鉢植えと、紫陽花に水遣り。たっぷりと。









木槿のつぼみがふくらんできた。地植えなのだけど最初の開花の頃に水切れするとつぼみが落ちてしまうのでたっぷりと。もう明日には咲くかな。








セイヨウニンジンボクが咲きはじめた。
細い枝の先に房状に咲く紫色の花が涼やかで大好きな夏の花。葉は菊のような匂いがする。

この樹は株立ちでそこそこ大きくなるって調べて知ってたんだけど、小石川に大きな株があってそれを見つけた時はわくわくした。樹高は2m以上あって、ぐるり周ったらどのくらいかな10mくらいあるかな。この株に花が咲いたらどんなだろう、夏になったら見に来なくちゃ!と思った。

見に行かなくちゃ。

花期は長いんだけど、うかうかしてると見頃が過ぎちゃうから近々行きたいな。
セイヨウニンジンボクはお気に入りで、大きくなった鉢植えを庭に下ろした後、自室からの観賞用に苗を買った。そちらはまだ風に揺れるほどの大きさはないんだけど、蕾をつけている。姿が良くなるのは来年からかな、楽しみ。