伊藤比呂美が大学の招聘プログラムでベルリンへ滞在した3ヵ月の話。
森林通信の“森林”は森林太郎からなのだろうけど、話の大半は、自宅のある熊本の森を歩き回る時のようにベルリンの森に潜り込んであれこれ嗅ぎまわって見て知ったことのあれこれ。この人は、あいかわらずケモノ的な逞しさにあふれているな。
クリやトチの花が、春のケモノのように生々しく匂うような、伊藤比呂美の言葉。
産む性を持つひとで、産み育てて生きてきたひとで、さらに詩作し創作して生きてきたひとの、生臭さ(褒めてます)を遠くから嗅ぐ。
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ペーター・ヴォールレーベン(樹木たちの知られざる生活)への言及あり。
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